先日こんなツイートをしました。
コミュニケーションは言葉だけではありません。身振りや手振り、目線なども大切なコミュニケーションの一つです。
例えば、話をしている最中にあくびをされたり、スマホをいじったりしていたら、「興味ないのかな」と思って話す気力が失せますよね。
このように私たちは、言葉以外のコミュニケーションから無意識に相手からのメッセージを受け取っています。
そこでこの記事では、相手が会話に興味を持っていない時、どんな表情や手振りや身振りが観察されるのかを紹介します。
また、そういった”興味ないサイン”を感じ取ってしまった時の対処法までお話しします。
相手の興味ないサインを読み取り、すぐに対処ができるようになると、お互いに気持ちのよい会話ができるようになりますよ。
あなたの話がつまらない・興味がないかを見極める方法
会話がつまらない時、聞いてる人はどんな心境でしょうか?
校長先生のお話を聞いてる時を思い出してください。
話の内容には興味がない。かといって、友達とおしゃべりはできない。夏の体育館や校庭で、校長先生の話を聞いているのだとしたらもう最悪。ため息がでちゃいます。
このように、「つまらない話を聞いている状況」というのは、ストレスを感じます。
もし自分の話がつまらないことを、相手が我慢して聞いているのだとしたら?
相手はストレスを感じているに違いありません。
ストレスを受けると、ストレスを和らげようと身体が無意識に反応してしまいます。
具体的には、表情が硬くなったり、口は笑っているけど目が笑ってなかったり。ストレスを和らげるために身体をさすったり。が代表的なつまらないサインです。
そういった、ストレスに反応した結果現れる"不愉快サイン"を見抜くことが、互いに楽しい会話をする上で必要不可欠です。
それでは、不愉快サインを具体的に紹介していきます。
つまらない時に見られる表情の不愉快サイン
表情から読み取れる不愉快サインは大きく4箇所に現れます。
- 口の開閉
- 唇の渇き
- 笑顔の対象性
- 目元の筋肉
口の開閉
口が自然に開いている時はリラックスして聞いている状態。
逆に、口が強く引き締まっている時は不愉快サインです。
これは口輪筋と呼ばれる筋肉が、ストレスを感じた時に引き締まるから。
例えば、自分が怒られている時を想像してみてください。
先生や親に怒られている時、口元に力が入ると思います。よほど図太い人でない限り、リラックスできて、口が開いていることはないと思います。
このように、ストレスを感じている時は口元が強く引き締まります。
だから、会話の最中に、相手の口元が強く引き締まっていれば、それは不愉快サインです。
唇の渇き
唇を舌でなめるような場面も、相手がストレスを感じている可能性が高いです。
これは、人がストレスを感じると交感神経が活性化し、口や唇が乾くからです。
例えば、人前で話す時に、緊張で口や唇が乾くというのは有名ですよね。
だから、「唇を舌でなめる」という行動は、不愉快サインである可能性が高いです。
笑顔の対称性
観察の難易度は高いですが、笑窪(えくぼ) が左だけ引きつっている時も注意が必要です。
なぜなら、作られた表情の場合、顔の左半分だけの筋肉が動くからです。
本当の感情の場合、左右対象の"えくぼ"が見られます。
一方で、作られた感情は顔の左側が特に動き、左右非対称であることがわかっています(心理学者、ハロルド・サッカイムの実験)。
このように、顔の左側だけが笑っている時も、不愉快サインの一つです。
目元の筋肉(眼輪筋)
相手が笑顔になった時、眼輪筋という筋肉が動いていなければ作り笑いの可能性があります。
眼輪筋とは、目の周りの筋肉で、口元の筋肉と違って自ら動かしにくい筋肉です。
そのため、本当に笑っている時でないと眼輪筋は動きません。
「口は笑っているけど目がわらってない」という表現があるように、作り笑いの時は目が笑えないんですよね。これは眼輪筋が動いていないからであると考えられます。
観察の難易度は高いですが、目元が笑っていなければ、不愉快サインの可能性が高いですね。
次に、表情以外から読み取れる不愉快サインを紹介します。
つまらない時に見られる身体の不愉快サイン
表情以外の不愉快サインは、非言語コミュニケーションから読み取ることができます。
非言語コミュニケーションとは、身振りや手振り、目線などの言葉以外に現れるコミュニケーションのこと。
例えば、あなたが話しかけたとき、スマホから目を離さずに、操作をしながらあいづちをされつづけたら、嫌な気分になると思います。
これは、目線が合っていない、手遊びをしているという非言語コミュニケーションが、あなたの話がつまらないことをアピールしているから。
このように、「不愉快サイン」は非言語コミュニケーションからも読み取ることができます。
表情のサインと同じように、非言語コミュニケーションを読み取り、対処することで、会話後のあなたに対する印象が大きく変わります。
観察しやすい非言語コミュニケーションは以下の4つです。
- 目線・体の向き
- セルフタッチが多い (なだめ行動)
- 腕組み
一つずつ解説していきます。
目線・体の向き
まず紹介するのは目線と体の動きという定番の2つ。
目線が外れている時間が長い・体の向きが自分に向いてない場合は、相手が興味のない会話である可能性が高いです。
これらが単体で現れることは少なく、多くの場合はスマホに目線を逃していたり、パソコンに目線も体の方向も向いていたりします。
そのため、次に紹介する「なだめ行動」と同時に現れていた場合は、不愉快サインである可能性がとても高いです。
セルフタッチ(なだめ行動)
会話の最中に、自分の髪の毛や顔のパーツを触ったり、腕をさすっていたりした場合、興味のないサインです。
なぜなら、人は恐怖やストレスを感じると、心の同様を抑えるために、顔を触ったり腕を触ったりするからです。
心理学ではこれを「なだめ行動」あるいは「自己親密行動」と言います。
アメリカの心理学者エクマンの研究では、嘘を言った人の表情だけの映像を見せた時と、身体だけの映像を見せた時で、どちらの映像が嘘だと見抜かれるかという実験を行っています。
この結果、表情だけの映像を見せられた時よりも、身体だけの映像を見せられた時の方が、嘘を見抜ける人が多かったそうです。
これは、「嘘がばれるかもしれない」というストレスを感じた結果、心の動揺を抑えるための”なだめ行動”が現れるから。
このように、もし相手が「話がつまらないなぁ」というストレスを感じていたなら、なだめ行動が多く見られはずです。
腕組み
腕組みが見られた時も、不愉快サインです。
腕組みも、”なだめ行動 (自己親密行動)”の一つであると考えられているから。
腕組みは、赤ん坊の時に、母親に抱かれていた感覚を思い出す行為であるとも言われていて、腕を組むことでストレスに対抗しているのでしょう。
このように、腕組みが見られた場合も、話に興味がない可能性が高いです。
不愉快サインを感じた時の対処法
相手の興味のないサインや、不愉快サインが見られるのは、話が相手にとってつまらないから。
そこで、不愉快サインへの対処法は大きく3つです。
- 話題を変える
- 相手に会話の主導権を握らせる
- 会話を切り上げる
中でもオススメは「相手に質問して、相手に主導権を握らせる」
なぜなら、人は「話したがり」だから。
そのため、自分が話せる状況になると、おのずと気分は良くなっていきます。
また、「会話を切り上げる」ことも時には必要です。
朝礼での校長先生を思い出してください。
話題を変えに変えて、時間いっぱいまで話し続けられる時。「言いたいのはこれだけ。解散」と言ってくれる時。
確実に、後者の方が良い印象を持てますよね
同じように、無理に会話を引き伸ばして、相手が疲れてしまうよりも、無理せず会話を切り上げた方が相手も良い印象を抱いてくれます。
だから、どう頑張っても不愉快サインに対処できなさそうだなと感じたら、今は相手が話したい気分じゃなかったと諦めて会話を切り上げましょう。
会話を潔く切り上げれば、「もう会話したくない」とは思わないでしょう。
会話が楽しくても不愉快サインが見られる時
ここまで、不愉快サインを紹介してきましたが、注意点があります。
それは、不愉快サインの原因が、会話以外にあるかもしれないこと。
例えば、会話の途中に髪を触っていた (なだめ行動) としましょう。
しかし、見た目に気を遣う人で、普段から髪を触るクセがあるのかもしれません。
実はトイレに行きたくなって、「話はおもしいんだけで、早く終わらないかな」と思っていることもあるかも。
あなたのことが好きで、好意がバレないかという焦りから生まれるストレスかもしれません。
このように、不愉快サインは「会話がつまらない」以外のストレスが原因であることも多々あります。
そのため、サインが見られたからと言って「私の会話はつまらないんだな...」と思う必要はありません。
「あ、急いでる?」「ソワソワしてるね、大丈夫?」などと言葉をかけて反応をみたり、会話を切り上げたりすればOKです。
このように、不愉快サインの全てが「会話がつまらない」ことが原因とは限りません。
まとめ
この記事では、「会話がつまらない」ときに見られる不愉快サインを紹介しました。
相手が楽しくない会話は、自分にとっても苦しい会話になります。
ぜひ、普段の会話で、不愉快サインが出てないかどうかをチェックしてみてください。
なぜ不愉快サインが出てしまうのか、どうすれば相手と楽しく話せるのかを知りたい人は、「相手を不愉快にする話し方」をぜひチェックしてください!